株式会社けんぶちVIVAマルシェ 代表
けんぶちキヌア生産普及組合 代表
高橋 朋一

剣淵町が「けんぶち産キヌア」への挑戦を始めたのは、『ビバアルパカ牧場』がオープンしたことが縁で、キヌアの産地である南米ペルー共和国と姉妹都市提携を結んだことがきっかけでした。その際、姉妹都市交流事業の1つとして、南米原産キヌアの産地化・特産品化に取り組むことで交流の輪を広げたいと考えたのです。

また、栄養価が高くスーパーフードとして注目されているキヌアですが、ほとんどを輸入に頼っています。そこで、スーパーフードキヌアを国内で大量生産し、より多くの方に安心して気軽に食べていただける環境を作りたいという想いもありました。

国産キヌアの栽培は失敗続き

けんぶち産キヌアは、2015年度からけんぶちキヌア生産普及組合が中心となって栽培試験に取り組みました。しかし、国産キヌアの機械による大量生産は前例がなく、全て手探り状態からの出発で失敗の連続。

1年目、1,000粒の種から始めたキヌア栽培は、1本しか発芽せず。
2年目は機械による種まきに初挑戦し、発芽はゼロ。
3年目で機械撒きによる発芽に成功したものの、収穫時期の見極めが難しく品質に問題が残る結果に。
4年目は害虫にやられてしまい、5年目は雑草対策に失敗･･･
6年目にようやく防除体系と草対策に成功、収穫時期の見極めも確立。

しかし、製品化にはゴミの除去や洗浄が必要で、これを機械化しなければ高品質なキヌアを大量生産することは不可能でした。

「キヌアセンター」によって、
大量生産・加工を実現

全国・世界に高品質な国産キヌアをお届けするには、キヌアの加工を行い、安定供給する「キヌアセンター」を作る必要がありました。大量生産をするためには、収穫したキヌアから不純物を取り除き、洗浄し、乾燥させ、色の選別を行う工程の機械化が不可欠です。
そこで、キヌア加工の機械化を実現して「オール北海道産」の国産キヌアをお届けするため、2020年2月にクラウドファンディングを行い、皆さまからたくさんの応援をいただきました。本当にありがとうございました。
皆さまからの応援で、大量生産に向けた機械導入・調整を行い製品化を進めました。そしてついに、収穫したてのキヌアを剣淵町で洗浄、袋詰め、製品化まで一貫して行い、高品質で使いやすい国産キヌアの安定的な大量生産を実現したのです。

国内唯一の安心・安全な
洗浄済みキヌア

キヌアには独特の臭いがある「サポニン」という物質が含まれていて、しっかり洗う必要があります。キヌアはとても細かいので、この洗う作業がとても大変。
しかし、けんぶち産キヌアは洗浄済みのため、ご家庭で洗わずに調理することが可能です。

剣淵町が一体となって全国にお届け！

剣淵町はスーパーフード「キヌア」の一大産地となり、皆さまに喜ばれる国産キヌアを発信していきます。剣淵町の新たな特産として、安心・安全なキヌアをお届けしていきますので、是非味わっていただければと願っています。